日曜日, 8月 2, 2009

リブログのポストメディア論

メディア論の泰斗、マクルーハンの著作は、いくつもの断片が無計画に並べられているように見える。最初から読み進めてもよく分からない。途中から読み始めても問題ないよう見える。これがインターネット的だという指摘はなされてきた。

電子書籍が本格的に普及した場合、それはもはや書籍と呼べるのかどうか分からないような形態を取るだろう。最初から順に読むのではなく、ブラウジングするように読まれるのではないか。電子書籍自体も、断片を寄せ集めたような形になるのではないか。その際にマクルーハンは再び、電子書籍的だという指摘がなされるだろう。いずれにせよ、マクルーハンは、書籍の形態そのものでもって、メディアの将来を予測したのだ。

情報の断片として閲覧される書籍はさらに、気に入ったセンテンスをブックマークする機能がつき、さらにそれを閲覧する機能がつき、さらにそれを他人に見せる機能がついていくだろう。(現状の著作権法による限界は考えない。)Tumblrのリブログ機能はその大きなヒントになるだろう。読者は書籍を読みながら、読者から編集者という立場へと変化し、紡ぎ出される編集物は、さまざまな書籍の糸を織り込んだ、見事な織物となって現れる。

2010年はそうした世界への大きな転換の年になる。そうした時代に生まれたことを、いちクリエーターとして、本当に幸運だと思う。