日曜日, 9月 6, 2009
吉川さんは「一対の立場の思想の素早い交換」ということを指摘しているんですね。鬼神と言われると、パッと人間を出す。また、死を持ち出されると、サッと生を出す。不可知の世界には可知の世界といった具合に、Aという問題をその反対のBから問い直してみせるわけです。そこに論理的同時性を見るんです。これを「デュアル・スタンダードな見方」と呼んでいます。

『論語』の世界(松岡正剛) ハーバードビジネスレビュー2009年10月号

片方だけを取り上げ、強固な正義を振りかざすのではなく、その両端の間で揺らぐ、はかない正義を見るべき。そのはかない、デュアル・スタンダードとしての正義を仁と呼んでみたい。